夢見るFじゃいられない/芹男君の呪縛

ちょっと前に「ラジオに送るメールの書き方」みたいなコラムが流行ってました。私も幾つか読んで、「はへーこういう風に書くのかー」と思ったり。

 

読んでいるうちに「私もなんか書いてみようかな」と思ったのですが、4年半以上メール投稿を趣味にしておきながら、人に教えられるようなノウハウが何一つないことに気づいてしまいました。そりゃあそうだ、そんなノウハウ知ってたらもっとバンバン採用されてる。

 

でも、裏を返せばノウハウなんてなくとも、私はこの趣味をなんとなく4年半続けられました。それは、メールを書くという行為が、そしてそれが読まれるということが楽しかったからだったわけです。

中でも、それを最も強く感じる番組、コーナーが「A&G NEXT BREAKS 深川芹亜FIVE STARS」の「芹男君~」シリーズのコーナーでした。

 

ここを見に来た人で芹男君について知らない人はいないとは思いますが、一応解説すると、深川芹亜ちゃんの中にいる、女の子が大好きで「セクハラ声優」というよろしくない異名を付けられる原因となった元凶の存在、それが芹男君です。

「芹亜の中にいる芹男君」から「写真集評論家・芹男」まで、幾度となく名前を変え、コーナーをリニューアルさせながら生放送開始時から番組終了まで足掛け4年間続いた「芹男君~」のコーナーが私はたまらなく好きでした。

 

 

書く楽しさと読まれる喜びと

いきなり話が脱線するのですが、メール投稿という趣味って労力に対してリターンが少ないんですよ。どれだけ時間をかけても、何十通とメールを書いてもかすりもしない事なんて日常茶飯事ですし、いざ採用されてもパーソナリティが自分の投稿に触れてくれる時間は1分程な訳ですよ。いや、その触れてくれる時間ってのは何物にも代えがたいわけですが。

兎も角、メール投稿を継続的にしている人たちってのは、書くことそのものが楽しい人たち、若しくは、そこを越えてメール投稿が呼吸になってしまった人たちだと思います。私はこれを投稿ジャンキーと呼んでいるんですけど。

 

私の場合、書くことの楽しさを強烈に意識させてくれたのが「芹亜の中にいる芹男君」のコーナーでした。

うまい棒ゲームは吐息がダイレクトにかかる」「耳垢の交換会」……芹男君の語る話は送られてきたメールの何段も上をいく上級エピソードだらけで、それがめちゃくちゃに面白かったのです。

そんな芹男君に心酔しながら毎週毎週コンスタントにメールを送っていました。

 

当時の芹男君に送ったメールがこちら。

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うっす!内容が薄味すぎるわ!こんなんで採用されるわけねーだろ!!

 

そんな調子で丸1年以上箸にも棒にも掛からない状態だったのですが、それでもメールを送ることが、そして芹男君のコーナーそのものが好きだったので苦ではありませんでした。好きの力って偉大だね。

 

 そして16年の11月、毎週せこせこ送り続けたそれらはようやく日の目を見ます。

 

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うっわ……きっしょ……

 

 なんだかこう……普段思っていることでも字面で見るとクるものがありますね。

と、まあ書いた本人でもそんなことを思うのだから、ニコ生やツイッターの実況では「上級者」とか「病院いけ」とか言われ、作家のちゃんこさんからは「やべえやつだ」をいただき、そして芹男君からは「最高」とサムズアップ。

 

当時の私はあの芹男君に認めてもらえた気がして凄い嬉しかったです。

それだけなら良かったんですけどね。この自己顕示欲求の塊、妖怪承認欲求ぼうずは全部真に受けたんですよ。これが後々自分で自分の首を絞める原因になるんですけど。

 

1通採用されればそこからはもう上り調子、芹男君のメールにより一層精を出すようになります。

そして2通目は第100回放送、芹男君とゲストのマフィア梶田さんの2人から「いいね」をもらって気分は有頂天。

 

そして同時に、胸の内にある思いが芽生えたのです。

「芹男君のコーナーでは、私が一番ヤバいやつでいたい」と……。

 

頭のおかしい勘違いをし、暴走を始めた『ふつおた』はどうなるのか…それはまた次回!